読譜スピードを上げるための、たった1つの習慣

こんにちは、いかだです。私は仕事で楽譜を読む機会があるのですが、楽譜を読むこと(以下、読譜と表現します)ってとっても楽しいですよね!

 

たった一枚の紙の上から頭の中に音が生まれ、メロディとなって口から湧き出る瞬間…。これってとっても不思議だし、わくわくする瞬間だと思いませんか?

 

「…え、楽譜は読めるけど、読むのに時間がかかってしまう?」

 

今回はそんなあなたのために、単旋律の楽譜を読む速度を上げるコツをお教えしちゃいます!(ドレミが読める方向けに解説しております。)

 

 

  

 

 

 

結論 楽譜は音を読むにあらず

いきなり結論を申しますと、読譜の速度を上げるコツは、音自体を読もうと思わないことです。何を読むのかというと、音と音の間を読むのです。

 

 

たとえば、こんな楽譜があったとします(Finaleによる自作。制作時間3分!)

 

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”あめあめふれふれ かあさんが~”の曲ですね!これを題材にします。

 

 

 

音と音の間ってどこよ

 

はい、ここです!ここ!画像の赤字の部分です。

 

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これは曲の冒頭部分です。最初は「ド」の音に始まり、3つ目までは同じ音を続けているのが、4つ目の音で「レ」に移っていることがわかりますね。(図の①の部分です)

 

このように、2つの音の高さがどのくらい離れているか、という概念を音程(英語でinterval)といいます。そして読譜においては、どのくらい音程が離れているかを読むのです! 

 

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 赤い部分が「音程」。つまり、2つの音の高さがどのくらい離れているか、ですね!ここを読むのがポイントです。

 

 

 

 音程の単位と種類

 ”音程”には単位があり、度(ど)という単位で数えます

温度と同じように数字で数えるのですが、重要なものは以下の8種類です。(長短音程や複音程など、専門的なものは省いています)

 

1度(まったく同じ音)

2度(隣り合った音 

3度(ドに対するミ 

4度(ドに対するファ れ み ファ

5度(ドに対するソ  れ み ふぁ

6度(ドに対するラ  れ み ふぁ そ 

7度(ドに対するシ  れ み ふぁ そ ら

8度(ドに対するド  れ み ふぁ そ ら し

    8度の音程は”オクターヴ”とも呼ばれます。

 

 

音程の数え方について

 

音程とは「2つの音の高さがどのくらい離れているか」を示すものでした。実際に数えてみましょう。

 

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1つ目の音が「ミ」、2つ目の音が「ファ」です。

 

この2つの音の音程は、「2度」です。

 

 「なんで?ミとファは音が1個しか離れてないじゃないか!?」

 

という声が聞こえてきそうですが、これは2度です。音楽の世界ではこう決まっているのです。ややこしいなオイ

 

 

これには理由があって、最初の規準の音を1度と考えるからです。最初の音を0と数えてしまうと、音が存在しないことになってしまうからですね(従って、0度という音程は存在しません)。なので、先ほど音程とは~と音程の定義を述べましたが、正確には

 

 

「音程とは、最初の音を1度と決めた時に、2つの音の高さがどのくらい離れているか、その距離のこと」

 

であります。そして楽譜を読むときは、コレを読むのです。

 

 

音程の数え方 実践

では、先ほどの楽譜をもう一度見てみましょう。

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①、②、③の音程をそれぞれ実際に数えてみす。

 

①は、1つ目の音が「ド」、2つ目の音が「レ」です。これは、

    

で、1つ目の音から数えて2個目の音に行きついています。よって、これは2度

 

 

②は、1つ目の音が「ミ」、2つ目の音が「ド」です。これは、

   ファ ソ ラ シ 

 で、1つ目の音から数えて6個目の音に行きついています。よってこれは6度

 

 

③は、1つ目の音が「ミ」、2つ目の音が「ソ」です。これは、

   ファ 

 で、1つ目の音から数えて3つ目の音に行きついています。よってこれは3度

 

 

まとめ

というわけで、音程の解説をしてまいりました。楽譜を読むとき、この音程を読み取るように意識すると、楽譜を読むのが早くなります。具体的には、

 

「この曲は ドドドレミレソミドラファレソ~ だな」

 

と読むのではなく、

 

「最初の音はド、次は3個目まで同じ、その次は2度上だからレ、次は2度上だからミ、次は2度下だからレ、次は4度上だからソ~」

 

 

とこのように、音程を意識して読んでいきます。

 

「えー、かえって面倒くさいじゃないか!」

という声が聞こえてきそうですが、コレ、慣れると本当に早くなるんです。だって最初の1個目の音さえわかってしまえば、あとは相対的な音程で読めてしまいますから、考える必要がなくなるんです!

 

というわけで、読譜の速さを挙げるコツは、音と音の間の音程を読む!ぜひお試しください!